日本の最高峰の大学、東京大学。
将来、日本そして世界を担う学生が学ぶ場所の図書館。
その中でも一際目立つ造りの東京大学総合図書館とは、一体どのような図書館なのでしょうか。
いつ誰がどのような思いで造り、一般の方も利用できるのかなど調べてみました。
東京大学総合図書館とは
東京大学は本郷キャンパス、駒場キャンパス、柏キャンパスにそれぞれ拠点図書館が1つずつあります。
驚くことに各学部や研究室などにも全部で27もの部局図書館・室があり、これを総称して“東京大学付属図書館”と呼ばれています。
東京大学付属図書館の蔵書数はなんと960万冊以上で、日本の最大蔵書数を誇る国立国会図書館に次ぐ規模です。
国立国会図書館は約2500冊です。
他の大学を見てみると、京都大学が約700万冊、慶応義塾大学が約490万冊、早稲田大学が約560万冊なので、日本の大学の中でも群を抜いている蔵書数ですね。
驚くことに、東京大学付属図書館は毎年10万冊も増え続けているようです。
なかでも東京大学総合図書館は、最も長い歴史と伝統のある本郷キャンパスの図書館で、“東京大学付属図書館”の中の一つです。
東京大学総合図書館における内田祥三氏とは
現在の東京大学総合図書館の建物は、関東大震災後にジョン・ロックフェラー・ジュニア氏より寄付を受け再建されてから約90年経ちます。
その再建を手掛けたのが当時工学部教授、後に東京大学第14第総長となる内田祥三(よしかず)氏です。
内田祥三(よしかず)氏は、震災の教訓を生かし、鉄骨鉄筋コンクリート造りで頑強な構造を備え、地下一階、地上三階、中央部のみ五階であり、内側には7層の書庫を設けました。
アメリカの大学建築を中心に19世紀後半より広まったカレッジ・ゴシック様式を基調とする内田ゴシックデザインは、
この東京大学総合図書館にも施されており、外壁には、淡褐色のスクラッチ・タイルを貼り、ゴシック風の細部とアーチをもつ入口を用います。
このアーチを持つ入り口は東京大学の建物の各所でも見ることができます。
実は、東京大学総合図書館を手掛けた内田祥三氏は、東京大学の他の建物も関わっているのです。
以下、内田祥三氏が手掛けた東京大学の建物です。
- 安田講堂(東大大講堂)
- 工学部1, 2, 4号館
- 法学部3号館
- 法文1, 2号館
- 地震研究所本館
- 農学部1号館
- 医学部1号館
- 工学部列品館
上記の通り、数多くの建物に携わっており、特に正門から安田講堂にわたる銀杏並木の左右に建つ、
工学部列品館、工学部1号館、法文1,2号館、総合図書館、法学部3号館、のエリアはスクラッチタイルの外壁が施された内田ゴシックの代表作です。
東京大学の建物以外にも、内田祥三が携わった建物があり、現存です。
・天理高等学校本校舎
・法華経寺聖教殿
・日立製作所小平記念館
・損保ジャパン本社ビル(旧安田火災海上本社ビル)
東京大学総合図書館は一般の方でも利用できる?
2020年9月末時点では、コロナウイルス感染防止の観点から、学外の方の利用はできず、
在学中の方のみ利用ができるようになっております。
通常ですと、学外の方も利用はできます。
その他、様々な注意事項、制限がございますので、詳しくはこちらからご確認ください。
図書館利用以外にも、建物見学や東京大学キャンパスツアーなども準備されています。
そちらを利用して東京大学総合図書館の建物を見ることも可能です。
2020年9月末時点では、コロナウイルス感染防止のため、建物見学は受付停止。
キャンパスツアーは中高生を対象としたオンラインツアーを予約制で開催。
尚、2015年から東京大学総合図書館は改修工事を実施中ですので、利用範囲などの制限がある場合があります。
東京大学総合図書館の口コミ
Googleによる口コミによるとほとんどが肯定的な意見が多かったです。
- 荘厳な内外装は建物界のロールス・ロイス
- かっこよすぎる
- Wifi完備、PCレスポンスが早くて良い
など、在学生はもちろん、学外の方もチャンスがあれば利用したいですね。
引用元:東京大学総合図書館、キミの東大、東大新聞オンライン、Wikipedia、Google